ハイビームは迷惑?実は逆です|事故を防ぐ正しい使い方とNG行動を現役ドライバーが解説

alt="夜の道路をハイビームで照らし、遠くの歩行者が浮かび上がる様子を中央に配置した横長アイキャッチ画像。ハイビームの正しい使い方を示す構図"

こんにちは。今年71歳となり、現役タクシードライバー歴8年目のヤヌスです。

「ハイビームで走る車って、正直まぶしくて迷惑だよな……」

夜道を走っていて、対向車や後続車のライトに目を細めた経験がある方は多いはずです。しかし、実はその認識、半分は正しく、半分は間違っています。

警察庁も推奨している通り、本来は“ハイビームが基本”。実際に、夜間の歩行者事故の多くは、ハイビームにしていれば防げた可能性があるというデータも出ています。

しかし現場では、使い方を間違えたハイビームがトラブルや煽り運転の原因になっているのも事実です。「じゃあ結局、どう使うのが正解なのか?」「後ろから眩しいライトを当てられたらどうすればいいのか?」

毎日10時間以上ハンドルを握り、夜の街を走り続けてきた私から言わせれば、ハイビームは“使い方次第で武器にも凶器にもなる”装備です。今回は、教科書通りの知識ではなく、現場で本当に使える「ヤヌス流の判断基準」を解説します。

  • この記事でわかること:
  • 警察庁も推奨:なぜ「ハイビームが基本」と言われるのか
  • 後続車が眩しい時:無理に耐えず「一度譲る」というプロの判断
  • 交差点の魔物:見通しの悪い場所で一瞬だけ「上向き」にする理由
  • トラブル回避:パッシングや煽りと思われないための切り替え術

結論|ハイビームは「基本」だが、状況判断がすべて

結論から言えば、ハイビームは積極的に使うべきです。しかし、「ずっとハイビームのまま」は間違いです。対向車がいれば下げる、市街地や交通量の多い道路では下げる。この「こまめな切り替え」こそが、安全とマナーを両立させる唯一の道です。

なぜハイビームが推奨されているのか

ハイビームが推奨されている理由はシンプルです。「より遠くまで見える」からです。

ロービームの照射距離がおよそ40m程度なのに対し、ハイビームは100m以上先まで照らすことができます。夜間の事故の多くは「見えていなかったこと」が原因であり、この差は決定的です。

実際に、歩行者との事故の中には、ハイビームで走行していれば回避できたとされるケースも少なくありません。

現場で使える「ヤヌス流」判断基準(最重要)

ここからは、私が日々の乗務で実践している具体的なテクニックを紹介します。

後ろからハイビームを当て続けられた時の正解

たまに、後ろの車がハイビームのまま(あるいはオートハイビームが反応せず)ずっと眩しい思いをさせられることがあります。イライラしてブレーキを踏んだり、ルームミラーをいじったりしたくなりますが、私の正解は「一度、先に行かせる」です。

安全な場所で左に寄り、ハザードを出して道を譲る。たったこれだけで、不快な眩しさからも、煽り運転のトラブルからも解放されます。感情で運転せず、「安全を買う」という判断ができるのがプロのドライバーです。

煽り運転を防ぐための具体的な対処法はこちら

見通しの悪い交差点では「一瞬ハイビーム」

夜間、街灯の少ない交差点に入る際、私は一時停止や徐行と合わせて、一瞬だけパッシングのようにハイビームを点灯させます。これにより、ロービームでは見えなかった自転車や、黒い服を着た歩行者の存在が「パッ」と浮かび上がります。確認ができたら即座にロービームに戻す。この一瞬の動作が、命を救います。

やってはいけない!ハイビームのNG行動

  • 対向車がいるのに切り替えない:相手を幻惑させ、こちらへ突っ込んでくるリスクを招きます。
  • 市街地での常用:街灯が多く、歩行者が多い場所でのハイビームは、周囲の人を眩惑させるだけで逆効果です。
  • 意味のないパッシング多用:挨拶のつもりでも、相手には威圧感を与えます。

まとめ|ハイビームは「思いやりのライト」

「見える」ことは安全に直結しますが、相手の「視界を奪う」ことは危険を招きます。ハイビームは自分のためだけでなく、周囲の安全を確保するための「思いやりのライト」だと考えれば、切り替えのタイミングも見えてくるはずです。

迷ったら「減速」、そして「こまめな切り替え」。71歳の現役ドライバーとして、今夜も私はこのルールを胸にハンドルを握ります。


【次に読むべき記事】
ライトの使い方をマスターしたら、次は「事故を起こさない車選び」についても知っておきましょう。

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