EV車の保険選びで損する人が続出!?現役プロが教える『車両保険の落とし穴』と、事故後に後悔しない補償の選び方

EV車と保険選びの注意点 事故と保険

こんにちは、現役タクシードライバー歴7年、70歳のヤヌスです。

​EV(電気自動車)の購入は、環境にもお財布にも優しい選択肢に見えますが、その一方で、**自動車保険に関しては「重大な落とし穴」**があることをご存知でしょうか?

​私たちプロのドライバーは、車の特性に合わせて保険を最適化することが、そのまま「経営危機管理」に直結します。特にEV車は、その構造上、ガソリン車とは比較にならない「高額修理リスク」**を抱えています。

​この記事では、EV車オーナーが最も損をしやすい**「車両保険の落とし穴」に焦点を当て、高額な修理費やバッテリー交換費用に確実に備えるためのプロ必須の補償の選び方**を徹底的に解説します。

この記事でわかること:

・EV車の車両保険で最も注意すべき「時価額の落とし穴」

・相手のEV車を壊した場合に発生する「賠償危機」とその対策(対物超過特約)

・EVの価値が急落しても損しないための「新価特約(新車特約)」の賢い活用法

・事故後に保険金を受け取る際、EVならではの「交渉の重要性」

​😱 EV車オーナーが陥る「車両保険の落とし穴」3選

​EV車の車両保険は、高額な車体と急速な技術革新という2つの特性により、ガソリン車よりも複雑でリスクが高まります。

​1. 時価額(補償上限額)の「急落」による落とし穴

​車両保険の保険金上限額は、契約時に決める**「時価額」**に基づきます。EV車は新車価格が高くても、技術革新が早いため、中古車市場での価格下落(時価額の低下)が激しくなりがちです。

落とし穴: 契約更新の際に、保険会社から提示された時価額があなたの想定よりもはるかに低く設定されていることがあります。

リスク: その低い時価額で事故に遭い、高額な修理費(特にバッテリー関連)が発生した場合、補償額が修理費に遠く及ばず、自己負担が膨大になる「保険貧乏」に陥ります。

​2. 「一般条件」と「車対車限定」の選択ミス

​車両保険には、自損事故や当て逃げも補償する**「一般条件」と、衝突・接触事故のみを補償する「車対車限定」**があります。

プロの提言: 高額な修理費リスクを抱えるEV車こそ、**「一般条件」**を選ぶべきです。自損事故でバッテリーを損傷した場合、限定条件では補償されず、数百万円の自己負担となりかねません。

​3. バッテリー損傷による「全損」リスクの深刻化

​EV車は、フレームではなくバッテリーパック自体が車の主要な構造体として組み込まれているため、小さな事故でも**「バッテリー損傷=全損」**と判断されるケースが増えています。

対策: 新車購入時、または購入直後の最初の数年間は、車両の再購入費用を補償する**「新価特約(新車特約)」**の付帯を検討すべきです。時価額の下落に左右されず、同等の新車が買える補償を得るための唯一の手段です。

時価額vs修理費の差額表

車種・年式 時価額(保険上限) 修理費(バッテリー損傷含む) 差額(自己負担) 全損判定の可能性
EV-A(新車から3年) 180万円 220万円 40万円 高い
EV-B(新車から5年) 120万円 190万円 70万円 非常に高い
EV-C(新車から7年) 80万円 160万円 80万円 ほぼ確定

​💸 EV時代に必須となった「対物超過特約」

​あなたがもし加害者になった場合、相手のEV車を壊してしまったときの賠償リスクについても、万全の備えが必要です。

​1. 相手のEV車修理代が「時価額」を超える恐怖

​対物賠償の原則: 相手の車を壊した場合、あなたの対物賠償保険から、相手の車の「時価額」を上限として修理費用が支払われます。

​新たな危機: 相手のEV車が古く時価額が低くても、修理費(バッテリー交換含む)が時価額を大きく上回る可能性があります。

​2. 「対物超過特約」は未来への投資

​この**「修理費と時価額の差額」を補償するのが「対物超過特約」**です。

プロのノウハウ: この特約があれば、相手の車がEVで修理費が高額になったとしても、保険会社が円満な解決のために、時価額を超えた修理費用も支払ってくれます。EVが普及した現代では、対人賠償よりも対物賠償の不安が大きいと言えます。

​💡 まとめ:EV車の保険は「高額リスクへの備え」

​EV車は、その革新性の裏側で、保険選びの難易度を上げています。

​車両保険の時価額を厳しくチェックし、必要に応じて「新価特約」を検討する。

​相手のEV車事故に備え、「対物超過特約」は必ず付帯する。

​事故時の交渉: 高額な修理費や賠償額を巡る交渉は複雑化します。もしものとき、弁護士費用を気にせず交渉を委ねる**「弁護士特約」**のセット加入は、プロの必須戦略です。

​この知識を活かし、EV車の魅力を最大限に享受しつつ、賢く経済的なリスクに備えましょう。

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