運転していて、「あれ?どっちが正解だろう……」と一瞬迷った経験はありませんか?
右折待ちで信号が変わったとき。
ゼブラゾーンを前にしたとき。
斜めの交差点で、ウインカーをどちらに出すべきか考えたとき。
最近、Yahoo!ニュースでも「運転中に判断に迷いやすいシーン」が話題になっていました。こうした場面に出会うと、多くのドライバーは「迷ってはいけない」「即判断できない自分は危ないのでは」と不安になります。
しかし、70歳で現役タクシードライバーとして乗務を続けている私は、現場で逆のことを感じています。「どっちだろう……」と一瞬立ち止まれる人ほど、実は事故を起こしにくいのです。
- 「迷うこと」がなぜ安全運転に直結するのか、その本質的な理由
- 適性検査で「判断スピード低評価」だった私が無事故を貫ける秘密
- Yahoo!ニュースで話題の「迷いやすいシーン」を安全に変えるプロの視点
- 加齢による衰えを「判断力」ではなく「設計力」で補う具体策
運転中に「迷う=危険」と思われがちな理由
教習所や若い頃に刷り込まれる「即判断=上手い運転」という固定観念。後続車へのプレッシャーや「流れを止めるのは迷惑だ」という強迫観念が、私たちを焦らせます。しかし、「迷わず突っ込む」ことほど恐ろしいものはありません。
迷いが生じる場面は、言い換えれば「事故が起きやすい分岐点」です。私はそれぞれの迷いを、次のように“安全設計”として扱っています。
| シーン | 迷いの内容 | 安全設計のヒント |
|---|---|---|
| 右折待ち | 行くか止まるかで迷う | 一台待てば事故率ゼロ |
| ゼブラゾーン | ウインカーの方向で迷う | 標識・停止線の再確認時間に使う |
| 斜め交差点 | 進路の選択で迷う | 停止線と標識を再確認する余白を作る |
適性検査で『判断が遅い』と出た70歳ドライバーの実情
私自身、70歳時の適性検査では判断スピードに低評価がつきました。しかし、私はその結果をポジティブに捉えています。なぜなら、「迷える」ということは、すでにそこに潜む「危険」を察知できている証拠だからです。
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「判断に迷う場面」は事故の入り口ではなく、分岐点
Yahoo!ニュースで紹介されていた事例を、プロの視点で「安全設計」に変換してみましょう。
右折待ちで信号が変わったとき
「行くか、止まるか」で迷うのは、あなたが対向車の動きや歩行者の見落としを警戒しているからです。迷ったなら、止まればいい。一台待つことで事故確率はゼロになります。
ゼブラゾーン・斜め交差点のウインカー
「どっちだっけ?」と一瞬考える時間は、標識や停止線を再確認するための「黄金の時間」です。この迷いを“確認動作”に変換できるかどうかが、プロと素人の分かれ道です。
判断が遅いドライバーがやってはいけない唯一のこと
それは、「判断の遅さを、スピードで帳尻合わせすること」です。迷いを取り戻そうとアクセルを踏んだ瞬間、リスクは跳ね上がります。判断が遅いなら、遅いなりの速度で走ればいいのです。
判断が遅いこと自体が危険なのではありません。自分の特性を否定し、無理に“速い運転”を演じることこそが、最大のリスクなのです。
まとめ|「どっちだろう……」で止まれる人は、プロに近い
迷いは衰えではありません。自覚できる迷いは、あなたを事故から遠ざけるバリアです。判断が遅いなら、遅いなりの安全設計をすればいい。
プロとは、「事故を起こさない運転を再現性を持って続けられる人」だと私は思っています。
