こんにちは、現役ドライバー歴7年、70歳のヤヌスです。
タクシードライバーにとって「安全運転」は最大の営業戦略です。どんなに売上を上げても、事故を起こしてしまえばすべてが水の泡。
特に福岡市は、バス専用レーンや複雑な交差点が多く、全国でもトップクラスの事故リスク都市といわれています。
この記事では、日本損害保険協会などの公的データをもとに、福岡市内の事故多発交差点ワースト5を紹介しながら、私(現役ドライバー歴7年)が実践している**「プロの安全運転3鉄則」**をお伝えします。
新人の方もベテランの方も、この「虎の巻」でリスクを最小限に抑え、安全に稼ぐための知恵を身につけてください。
この記事でわかること(福岡の事故回避術):
- ・公的データに基づく福岡市内の事故多発交差点ワースト5
- ・渡辺通・博多エリアで事故が多発する構造的な原因
- ・現役ドライバー直伝の、交差点進入時の「プロの減速タイミング」
1. 福岡市タクシー向け 事故多発交差点ワースト5
日本損害保険協会および福岡県警の令和5年(2023年)のデータに基づき、福岡市内のタクシードライバーが特に警戒すべき交差点を選定しました。(※順位は市内主要交差点での事故件数に基づいています。)
順位 | 交差点名 | 主な原因 | プロの心得(ヤヌス流) |
---|---|---|---|
1位 | 渡辺通4丁目交差点 (中央区) | 右折時の衝突(右折直進事故) | 中央区の中心。複雑な交通量に加え、路面電車(西鉄バス)の動きに細心の注意を払うこと。 |
2位 | 渡辺通1丁目交差点 (中央区) | 追突事故、右折時の巻き込み | ここも渡辺通りの起点近く。信号が青でも、前方の急ブレーキを常に予測して車間距離を確保。 |
3位 | 千代2丁目交差点 (博多区) | 信号無視・出会い頭 | 特に夜間。横断者が多いにもかかわらず、信号の切り替わりで無理をする車が多い。対向車線に注意。 |
4位 | 千鳥橋交差点 (博多区) | 車線変更時の接触、右折車線の混乱 | 国道3号線に近く、交通量が非常に多い。車線変更は早めのウインカーと目視を徹底。 |
5位 | 松島3丁目交差点 (東区) | 一時不停止、側道からの飛び出し | 幹線道路と生活道路が交差。「誰も飛び出してこない」という油断を捨てること。 |
2. 渡辺通エリアの事故原因とタクシーの心得
ワースト1位、2位を占めた渡辺通エリアは、福岡市中央区の稼ぎ頭である反面、事故のリスクも極めて高い場所です。
2-1. 事故が起きる構造的な原因
渡辺通周辺は、幹線道路であるにもかかわらず、路面電車(西鉄バスの専用レーン)と一般車両、歩行者、そしてタクシーが複雑に絡み合います。
- 路面電車(バス)の専用レーン: バス停での乗降時の追い越しや、一般レーンへの合流時に事故が発生しやすいです。
- 急な右折: 天神方面から大通りに入ってくる際、お客様を乗せるために急な車線変更や右折をする車が多く、追突や接触の原因になります。
2-2. プロのドライビングの心得
- バスの動きを予測する: バスがレーンに戻る、または急ブレーキをかける可能性を常に予測し、最低でも車2台分の車間距離を確保すること。
- 右折時は2段階確認: 右折矢印が出ていても、対向車線からの信号無視車やバイクが飛び込んでくることを想定し、完全に安全を確保してから右折を完了させること。
3. 事故防止のためのヤヌス流「3つの鉄則」
交差点の危険性を知ることは重要ですが、それを防ぐのは日々の意識です。私が7年間守り続けている3つの鉄則をお伝えします。
3-1. 鉄則①:青信号は「発進許可」ではない
青信号は、「進んでも良い」という意味であり、「安全が保証された」という意味ではありません。
- 交差点進入前の減速: 信号が青でも、交差点に入る直前で必ず一瞬、軽くブレーキを踏むこと。これは、横から信号無視車が来た場合に間に合わせるための心の準備と行動の余裕を生み出します。
3-2. 鉄則②:「かもしれない」を「必ず来る」に昇華させる
漫然運転の最大の敵は「〜だろう」運転です。
- 左折時の自転車: 「自転車が来るかもしれない」ではなく、「死角から必ず自転車が来る」と意識して、巻き込み確認を徹底しましょう。
- 無理な追越し: 「信号が黄色に変わるかもしれない」ではなく、「今すぐ赤に変わる」と予測し、無理な加速をしないこと。
3-3. 鉄則③:車間距離は「お金」で買う
車間距離は、時間と空間、そして安全という最大の財産を買うための「経費」だと考えましょう。
- 渋滞中の安全:特に渡辺通のような渋滞区間では、前の車にぴったりとつけず、前の車のタイヤが見える程度の車間を確保することで、追突事故のリスクを劇的に下げることができます。
🚨 まとめ:安全こそが最高の稼ぎ方
事故を起こせば、営業停止期間が発生し、稼ぎはゼロになります。今回の「虎の巻」で得た知識を、日々の安全運転に活かしてください。