【保険選びの盲点】70歳ドライバーが断言!『等級ダウン』を恐れない賢い保険の使い方

保険選びの盲点|賢い保険の使い方 事故と保険

​はじめに:あなたは『等級ダウンの恐怖』に支配されていませんか?

​こんにちは。福岡で現役タクシードライバーとして働くヤヌスです。

​皆さんは、もし小さな事故に遭ったとき、「等級が下がるから」と保険を使うのをためらったことはありませんか?「保険を使うと翌年の保険料が上がるから、数万円の修理費なら自腹で払った方が得だ」と考える方は、実はとても多いのです。

​しかし、私は断言します。その考え方、多くのケースで間違っています。

​私は70歳までハンドルを握り続け、幸いにも大きな事故はありませんが、何度も事故現場に立ち会い、多くのドライバーの悩みを見てきました。等級ダウンの恐怖に支配されるあまり、本来受け取れるはずの補償を自ら放棄している方が、いかに多いことか。

​この記事では、現役ドライバーとしての私の経験から、等級ダウンを恐れない「賢い保険の使い方」と、多くの人が見落としがちな「保険選びの盲点」を、分かりやすくお伝えします。

​なぜみんな『等級ダウン』を恐れるのか?

​誰もが等級ダウンを恐れるのには、明確な理由があります。

​等級ダウンの仕組みとその心理的影響

​自動車保険の等級制度は、通常1~20等級で分けられ、数字が大きいほど保険料の割引率が高くなります。

保険を使うと、翌年の等級が原則として3等級ダウンします。これにより、翌年からの保険料が上がり、3年かけて元の等級に戻っていくのが一般的です。

​この「目先の保険料アップ」という分かりやすいデメリットが、私たちの心理に強く働きかけます。私たちは「今、損をしたくない」という気持ちから、数万円の修理費を自腹で払うという判断を下してしまうのです。

​しかし、本当にそれで得をしているのでしょうか?この問いに答えるためには、保険の本質を理解する必要があります。

​70歳ドライバーが語る!『等級ダウン』を恐れない3つの理由

​多くの人が恐れる等級ダウンを、なぜ私が気にしないのか。それは、保険を**「使ったら損」という道具ではなく、「もしもの時に自分を守る盾」**だと理解しているからです。

​理由①:小さな損より大きな損を防ぐため

​等級ダウンによる保険料アップは、通常数万円から十数万円程度です。しかし、これが何十年も続くわけではありません。

​一方で、自己負担した車の修理費が、実は予想外に高額になったり、後から体に不調が出て医療費がかさんだりするケースは少なくありません。

​例えば、相手に100%過失がある事故でも、後から体調不良を訴えられたり、思わぬ請求をされたりするリスクを考えれば、保険会社にすべてを任せる方が、精神的にも金銭的にも大きな安心を得られます。

小さな損を避けようとして、後から大きな損を被るリスクを回避することが、賢い判断です。

​理由②:保険は『お守り』ではなく『盾』だと知っているから

​保険は、ただ加入して「お守り」のように持っておくものではありません。それは、あなたが大きな危機に直面したときに、あなたとあなたの家族を守るための「盾」です。

​本来、保険は数十万円、数百万円という高額な損害を補償するために存在します。等級ダウンを恐れて保険を使わないのは、せっかく持っている「盾」を使わずに戦場へ行くようなものです。

​理由③:実は『等級ダウンしないケース』も多い

​意外に思われるかもしれませんが、保険を使っても等級ダウンしない「ノーカウント事故」も存在します。

​例えば、車に飛び石が当たって窓ガラスが割れたり、駐車場でいたずらをされたり、台風で車が水没したりしたケースです。これらの事故で車両保険を使っても、原則として等級は下がりません。このことを知っているだけでも、余計な不安から解放されます。

​【70歳ドライバーの知恵】等級ダウンを気にしない賢い保険の使い方

​ここからは、私が実践している具体的な保険の使い方を解説します。

​事故現場での判断基準は「損得」ではなく「リスクの大きさ」

事故に遭った時、まず考えるべきは「等級が下がるか」ではありません。**「この事故に、どれくらいのリスクが潜んでいるか」**です。

​・小さな接触事故でも、必ず保険会社に連絡する

​相手が「大丈夫」と言っても、後から体調不良を訴えたり、予想外の修理費用を請求してきたりする可能性があります。保険会社に連絡しておけば、万が一の事態に備えられます。

・​判断に迷うときは、プロに相談する

​素人判断で「自己負担」と決めるのではなく、必ず保険会社に相談し、補償内容を最大限に活用できるか確認しましょう。

​『無駄な保険』を削る勇気

​保険料を節約するなら、等級ダウンを恐れるのではなく、本当に必要な補償に絞ることが賢明です。

・​重複する補償はないか?

​家族の保険と補償が重複していないか、クレジットカードに付帯する保険はないかなどを確認しましょう。

・​利用頻度の低い特約を見直す

​使わない可能性の高いロードサービスや、不要な特約を削ることで、保険料全体を下げられます。

賢い保険の使い方と見直しポイント

​私が加入している『最強の特約』

​私が最も重要視しているのが**「弁護士費用特約」**です。この特約は、もらい事故など「あなたが100%悪くない」事故で、相手との交渉を弁護士に依頼する際の費用を補償してくれます。

関連記事: 弁護士特約は使うべきか?示談交渉で逆効果になるケースと正しい使い方

​このとき、あなたの保険会社は交渉に関与できません。この特約があれば、費用を気にせず専門家を雇い、交渉を有利に進めることができ、等級も下がりません。

​『保険選びの盲点』は年齢にあった補償を選んでいないこと

​最後に、70歳という私の年齢だからこそ気づいた保険選びの盲点をお伝えします。

​年齢を重ねると、判断能力や運転能力に不安を感じることもあるかもしれません。しかし、多くの人が「もう年だから…」と、ただ保険料が高いプランを選びがちです。

​そうではなく、今のあなたの運転スキルと生活スタイルに合った補償を選ぶことが何よりも大切です。

​例えば、高齢ドライバー向けの割引や、安全運転サポート機能付きの車に乗っている場合の割引制度など、賢く活用すれば保険料を抑えられます。

​まとめ:『等級』よりも『安心』を買う、という考え方

​保険は「使うと損」という考えから卒業しましょう。保険は、あなたとあなたの家族が、万が一の事態に直面したときに、経済的・精神的な不安から解放されるための、最高の「安心」を買う手段です。

​等級ダウンを恐れるあまり、本来得られるはずの補償を自ら放棄することは、長期的に見れば大きな損失です。

​この記事が、あなたが「等級」という数字に縛られず、本当に賢く保険と向き合うきっかけになれば幸いです。

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