【保険の裏側】知らないと損!タクシー運転手が教える『過失割合』交渉の裏ワザ

事故後の過失割合交渉 事故と保険

こんにちは。福岡で現役タクシードライバーとして働くヤヌスです。

皆さん、もし交通事故に遭ったとき、「過失割合」という言葉を聞いてどう感じますか?「どうせ保険会社が決めるものだろう」「自分は悪くないから大丈夫」と、深く考えない方がほとんどかもしれません。

しかし、この「過失割合」は、あなたが受け取る保険金の額を大きく左右する非常に重要な要素です。そして、残念ながら多くの人は、この交渉で損をしている現実があります。

私はこれまで、小さな接触事故から大きな事故まで、数え切れないほどのケースを見てきました。その経験から断言できます。過失割合は、交渉次第で変えられます。

この記事では、保険会社があなたに教えない交渉の裏側と、少しでも有利に進めるための「裏ワザ」を、プロのタクシードライバーである私の視点からお伝えします。

 

 そもそも『過失割合』とは何か?

過失割合とは、交通事故における当事者双方の責任の度合いを、数字で示したものです。例えば、「過失割合90:10」であれば、あなたに10%の過失があったことを意味します。

この数字は、あなたの車の修理費や、怪我の治療費など、相手に請求できる金額を決定します。

例:修理費が100万円の場合

  • 過失割合0:100(相手に100%過失):あなたは100万円すべて請求できる。
  • 過失割合10:90(あなたに10%過失):あなたは90万円しか請求できず、あなたの保険で修理費の10万円を支払う必要がある。

このように、たった10%の差でも、支払う金額は大きく変わってきます。だからこそ、過失割合の交渉は非常に重要なのです。

なぜあなたは「過失割合」で損をするのか?

多くの人は、以下の2つの理由で、過失割合の交渉で損をしています。

理由①:「保険会社の言い分が絶対」だと信じているから

事故が起きると、あなたの保険会社は相手方の保険会社と交渉を始めます。このとき、多くの人は「プロに任せるしかない」と、保険会社から提示された過失割合をそのまま受け入れてしまいます。

しかし、保険会社が提示する過失割合は、過去の判例や事故状況の類型を基にした**「あくまでも目安」**に過ぎません。すべてを鵜呑みにせず、疑問があれば積極的に質問し、納得のいくまで交渉することが大切です。

理由②:「リアルな現場」の証拠を持っていないから

タクシー運転手は、事故に遭ったときのために、常にドライブレコーダーを完璧な状態で保っています。これは、事故後の交渉において「リアルな現場」を記録した映像が、何よりも強い証拠になることを知っているからです。

ドライブレコーダーがない場合、あなたの言い分は「主観的な証言」と見なされ、相手方の証言と対立したときに不利になる可能性が高まります。

タクシー運転手が教える『過失割合』交渉の裏ワザ

ここからは、プロの視点から「過失割合」で損をしないための具体的な裏ワザを3つお伝えします。

裏ワザ①:スマホで「証拠」を完璧に残す

事故に遭ったら、まず落ち着いて以下の3つの証拠を完璧に残してください。

  • 車両の損傷箇所: スマホのカメラで、相手の車とあなたの車の損傷箇所を、様々な角度から撮影します。
  • 事故現場の全体像: 道路標識、信号機、車線、歩道など、事故が起きた場所全体を撮影します。
  • 相手の車のナンバー: 相手の車のナンバープレートと、相手の顔が分かるように撮影します。

これらの映像は、ドライブレコーダーがなかったとしても、あなたの主張を裏付ける強力な武器になります。

事故時に撮るべき写真3点

裏ワザ②:交渉は「感情」を入れず「事実」のみを伝える

相手の運転手や保険会社の担当者と話すときは、感情的にならず、淡々と事実のみを伝えます。

  • NGな例: 「あの時、急に飛び出してきて危なかったんだ!」(感情的で主観的な主張)
  • OKな例: 「〇〇交差点で、時速〇〇キロで走行中、相手車両が急に右折しました」(客観的な事実のみ)

冷静な姿勢は、相手に「この人は事故について冷静に分析しているな」という印象を与え、交渉を有利に進めることにつながります。

裏ワザ③:専門家の「意見」を最大限に活用する

保険会社から提示された過失割合に納得がいかない場合、まずは「なぜその割合になるのか、具体的な根拠を教えてください」と質問します。それでも納得できない場合は、弁護士など専門家の意見を聞くことが非常に有効です。

特に、あなたが「弁護士特約」に加入していれば、弁護士費用を気にせず相談できます。弁護士が介入することで、過失割合が変更されるケースは少なくありません。

関連記事:弁護士特約は使うべきか?示談交渉で逆効果になるケースと正しい使い方

【悲劇の回避】事故に備える『最強の備え』とは?

これまでの話を踏まえて、もしもの時にあなたが泣き寝入りしないための「最強の備え」をお伝えします。

最強の備え①:ドライブレコーダーを設置する

タクシー運転手にとって、ドライブレコーダーはもはや「命綱」です。前後の状況を記録できるタイプであれば、さらに安心です。たった数万円の投資で、大きなトラブルや金銭的な損失を回避できる可能性が飛躍的に高まります。

最強の備え②:弁護士特約に加入する

弁護士特約は、交通事故の弁護士費用を補償してくれる保険です。もし、あなたが過失割合100%のもらい事故に遭った場合、あなたの保険会社は交渉に関与できません。このとき、弁護士特約があれば、費用を気にせず専門家を雇い、交渉を有利に進めることができます。

まとめ:知っているか知らないかで、未来は変わる

交通事故は、いつ誰の身に起きてもおかしくありません。その時、あなたが「過失割合」の知識と、正確な情報という武器を持っていれば、泣き寝入りする必要はなくなります。

備えあれば憂いなし」です。この記事で得た知識が、あなたの未来を守る一助となれば幸いです。

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