過失100:0でも100万円自己負担?横転・全損事故で痛感した無過失特約の重要性

過失100対0の事故で横転し全損した車両の現場写真

当記事はプロモーションを含みます

こんにちは。本日71歳となり、タクシー乗務歴8年となった現役ドライバーのヤヌスです。
「過失が100:0なら、被害者は何も心配しなくていい」——そう信じている方は、決して少なくないはずです。
私も、家族が事故に遭うまではそう思っていました。しかし、現実はあまりに理不尽でした。信号無視の車に突っ込まれ、愛車は横転・全損。警察からも「相手の過失100:0%」と認定されたにもかかわらず、最終的に私たちは100万円以上の自己負担を強いられることになったのです。
なぜ、こんなことが起きたのか。その大きな原因は、「無過失特約(車両無過失事故に関する特約)に加入していなかったこと」にありました。
この記事は、実際に100万円以上の自己負担を経験した当事者の記録です。

この記事でわかること:

  • 【実録】信号無視のタクシーに突っ込まれ、車が横転した夜の全貌
  • 過失100:0だと、なぜ自分の保険会社は助けてくれないのか
  • 無過失特約がないと、全損時にどれほどの「持ち出し」が出るのか
  • 理不尽な思いをしないために、今すぐ確認すべき保険の特約

事故は突然起きた|過失100:0の横転事故

2024年11月。購入してわずか半年の愛車(フリード特別仕様車)を運転していた妻が、交差点で信号無視のタクシー車両に横っ腹から激突されました。

信号無視のタクシー車両から激突されたマイカーと警察の現場検証

タクシー車両から激突されたマイカーの状態

マイカーに激突した信号無視のタクシー車両の状態

▲駆けつけた私が撮影した現場写真。愛車は無残に横転していました。

相手は業務中のタクシー車両。深夜の交差点、静寂を切り裂くような衝突音とともに、妻の車はなぎ倒されました。幸い妻は軽傷で済みましたが、車はフレームまで歪む致命的な損傷。「全損」でした。

過失100:0でも「保険会社は交渉してくれない」

警察の判断は「相手の信号無視による過失100対0」。非の打ち所がない被害者となった私たちでしたが、ここで最初の壁にぶつかります。

自分の保険会社が前面に出られない理由

自分の保険会社に連絡すると、衝撃的な回答が返ってきました。
「お客様に過失がない場合、弊社が示談交渉を行うことはできません」

これは法律上の制限によるものです。被害者側に過失がない場合、自分の保険会社は保険金を支払う立場にありません。支払うお金が発生しない以上、交渉を行うと「非弁行為(弁護士法違反)」に当たってしまうため、味方であるはずの保険会社は一切動けないのです。

つまり、「お金を払わない立場の保険会社が交渉すること自体が法律で禁止されている」のです。

無過失特約がないと何が起きるのか

時価額と新車価格の「残酷な差額」

相手の保険会社との交渉は難航を極めました。車は新車同然でしたが、保険会社が提示する補償額はあくまで「事故時点の時価」。購入時の金額には遠く及びません。

結果、同じ車を買い直すために発生した不足分は約100万円。無過失特約(または車両新価特約)に入っていなかったため、この差額を埋める術はありませんでした。

今回の自己負担が発生した本当の理由

誤解されやすいので整理しておきます。

今回、約100万円の自己負担が発生した直接の原因は「無過失特約がなかったこと」だけではありません。

大きな要因は、車両保険の補償が「時価額」までだったこと、新車価格をカバーする「新価特約」に未加入だったこと、そして無過失特約がなかったために、等級ダウンを避けながら自分の車両保険を使う選択肢が取りづらかった。

——これが、被害をさらに大きくしたのが実情です。

実体験で分かった自己負担の内訳

  • 車両買い替え費用の不足分: 約100万円(時価額と新車価格の差)
  • 交渉の精神的苦痛: 自分で、あるいは弁護士を通じて相手と戦い続ける日々

これから事故に備える人へ伝えたいこと

タクシー業界に身を置くプロとして、また理不尽な被害に遭った当事者として、強くお伝えしたいことがあります。

今すぐ確認してほしい特約

  1. 無過失事故特約: 相手が100%悪い事故で自分の車両保険を使っても、等級が下がらずに補償を受けられる可能性があります。
  2. 弁護士費用特約: 自分の保険会社が動けない「100:0事故」において、弁護士に交渉を丸投げできる唯一の武器です(※ヤヌスもこれで救われました)。
  3. 車両新価特約(新車特約): 購入直後の車なら、全損時に新車価格を補償してくれる非常に強力な守りです。

図解|無過失特約・弁護士特約・新価特約の違い

「過失100:0の事故」で本当に頼りになる保険特約は、役割がまったく異なります。
混同されがちな3つの特約を、1枚で整理しました。

特約名 主な役割 助けてくれる場面 ないとどうなる?
無過失特約
(車両無過失事故特約)
過失0事故でも
自分の車両保険を使える
・信号無視などのもらい事故
・等級を下げずに修理・買い替えしたい時
・自分の車両保険を使いにくい
・修理や買い替えを「相手任せ」にするしかない
弁護士特約 交渉を弁護士に丸投げ ・過失100:0で保険会社が動けない事故
・相手保険会社との交渉が難航した時
・示談交渉を自分で行う
・精神的・時間的負担が非常に大きい
新価特約
(新車特約)
全損時に
新車価格で補償
・購入から数年以内の車が全損になった時
・時価額では車を買い直せない場合
・補償は「時価額」まで
・新車との差額を自己負担することになる
ポイント:
無過失特約は「修理・補償の選択肢を広げる守り」
弁護士特約は「交渉という戦場に立たなくて済む盾」
新価特約は「全損時の金銭的ダメージを防ぐ最後の砦」この3つは役割が違い、どれも代わりになりません。

チェックリスト|今すぐ3分で確認してほしい保険の特約

事故は「起きてから」では遅すぎます。
今夜、保険証券アプリや紙の証券を開いて、以下をチェックしてください。

  • 車両無過失事故特約(無過失特約)に加入している
  • 弁護士費用特約が付いている(本人・家族どちらでもOK)
  • 車両新価特約(新車特約)が付いている(新車購入から数年以内)
  • □ 特約の「対象者(本人・配偶者・家族)」を把握している
  • □ 特約の「使用条件・免責」を理解している
ひとつでも「?」が付いた方へ:
分からないままにせず、保険会社・代理店に
「過失100:0事故の時、私はどうなりますか?」
と聞いてみてください。答えが曖昧な場合は、補償内容を改めて確認することをおすすめします。

なぜ多くの人が「無過失特約・弁護士特約」に入っていないのか?

これらの特約は非常に重要にもかかわらず、
「入っていない人のほうが多い」のが現実です。
その理由を、現場目線で整理します。

理由① 「過失0なら相手が全部払う」と思い込んでいる

多くの人は、「相手が100%悪い事故=自分は何もしなくていい」
と考えています。
しかし実際には、交渉・立証・時価額評価という
“面倒で消耗する作業”が被害者側に降りかかります。

理由② 保険会社が積極的に勧めてこない

無過失事故は発生頻度が低く、保険会社にとって
「説明コストが高い割に目立たない特約」です。
そのため、契約時に深く説明されないまま、
「聞かなかったから入っていない」ケースが非常に多くなります。

理由③ 「自分だけは大丈夫」という正常性バイアス

事故は誰もが「自分には起きない」と思っています。
しかし、信号無視・居眠り・高齢ドライバー・タクシー・配送車など、
もらい事故は完全に運です
起きた瞬間に、準備の差が現実になります。

ヤヌスの実感:
「知らなかった」は、事故の現場では何の防御にもなりません。
たった数百円〜数千円の特約が、
100万円以上の自己負担を防ぐこともあります。

まとめ|「知らなかった」では済まされない現実

過失100:0でも、決して安心ではありません。むしろ、「自分の保険会社が助けてくれない」という最も孤独な戦いが始まる合図です。

私のこの苦い経験が、あなたの、そしてあなたの大切な家族を守るための備えにつながれば幸いです。今夜、ご自身の保険証券を一度チェックしてみてください。

もしこの事故が、収入が止まる働き盛りの世代や、子育て中の家庭だったら──

この自己負担は、生活そのものを揺るがしていたかもしれません。

保険の見直しは、事故が起きてからでは絶対に間に合いません。

今夜5分でいいので、証券を開いて「無過失特約」「弁護士特約」という文字があるかだけ、確認してみてください。

備えは、後悔の前にしかできません。

 


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