タクシー運転手にとって、顧客からの指名予約は確実な売上アップにつながる重要な方法です。
顧客との信頼関係を築き、質の高いサービスを提供することで、リピート利用や口コミによる新規顧客獲得が期待できます。
本記事では、指名予約の重要性と、それを獲得するためのポイントを解説します。
具体的には、顧客との良好な関係を築く方法、迅速で丁寧なサービスの提供、運転手自身のブランディング、そして指名予約を伸ばすための具体的な施策について紹介します。
タクシー運転手の売上アップに役立つ、実践的なノウハウが満載です。
指名予約の重要性と理由
タクシー運転手にとって、顧客からの指名予約は売上アップを実現する重要な方法です。
顧客からの指名は、運転手の技術やサービスに対する高い評価の証であり、リピート利用や新規顧客獲得につながる大きなメリットがあります。
まず、指名予約によって、運転手の収入を安定的に維持することができます。
リピート顧客からの予約は、運転手の業務を効率化し、空車時間を最小限に抑えることができます。そのため、1日の走行距離や稼働時間を最大限に活用でき、収入の向上につながります。
さらに、指名予約は新規顧客獲得の起点にもなります。
リピート顧客の紹介や口コミによって、新しい顧客を呼び込むことができるのです。この口コミ効果は非常に大きく、自然な形で顧客層を拡大していくことができます。
指名予約の背景にあるのは、運転手と顧客との強い信頼関係です。要するに、お客様から気に入られるということ。
運転手が丁寧な接客や安全運転、そして顧客ニーズへの細かい気配りを心がけることで、顧客から高く評価されるようになります。
この信頼関係が指名予約につながり、ひいては収入アップにも貢献するのです。
つまり、指名予約は、タクシー運転手の収入を安定させ、新規顧客の開拓にも寄与する極めて重要な方法なのです。
運転手が顧客満足度の向上に努め、信頼関係を築いていくことが、指名予約獲得の鍵となります。
タクシー運転手として指名されるための重要な接客スキル
指名されるタクシー運転手になるためには、優れた接客スキルが欠かせません。
第一印象を左右するのが「丁寧で親しみやすい態度」です。乗客が快適に感じられるよう、笑顔や丁寧な言葉遣いを心がけることで信頼感を高められます。
また、乗客が安心して利用できるように「道のりや渋滞情報、到着時刻の見込み」など、プロとしての情報を適切に提供することも重要です。これにより、乗客は運転手の知識や経験に信頼を置き、安心して利用できるようになります。
さらに、乗客が何を求めているのかを把握する「気配り」も重要です。
例えば、会話を求める方には適切なタイミングで話しかけ、一方で静かな移動を好む方にはリラックスできる環境を整えるなど、乗客のニーズに合わせた対応が必要です。
このような配慮により、乗客の満足度が向上し、再度指名を受ける可能性が高まります。
私が勤める福岡市のタクシー会社の事例1:井出さんの場合
井出さんはとにかく愛想が良く滑舌がいい人。それが理由と思われる数人の予約指名をされるお客様をお持ちです。
先日新たにできた指名予約のお客様は福岡市西区姪浜の病院の奥様で、月に一度ほど所要で熊本県の人吉まで出かけられるとのこと。この奥様が井出さんを気に入って、先日福岡市から人吉市までの送迎を依頼されました。
返ってきた井出さんに訊いたところ片道の売り上げ(運収)で約6万円だったんだとか。
これは昼勤務の井出さんにとっては約2日分の売り上げとなります。
最も大切なのは、「安全運転の徹底」です。運転スキルはもちろんですが、安全性に対する意識を高く持つことで、安心感を提供できます。
事故のリスクを最小限に抑えるため、信号無視や急ブレーキを避け、乗客がリラックスできるスムーズな運転を心がけましょう。
リピーターを増やすための信頼関係の築き方と対応のコツ
リピーターを増やし、指名予約を獲得するためには、乗客との信頼関係の築き方と日々の対応に工夫が必要です。
信頼関係を築く上でまず意識すべきは、「相手の立場に立ったサービス」を提供することです。
例えば、乗車時に体調や気分を気遣う一言をかけることで、乗客は安心し、気持ちよくサービスを受けられます。
また、降車時には「ありがとうございました。またお待ちしております」といったさりげない挨拶を行うことで、好印象を残せます。
さらに、リピーターの方に対しては「名前を覚えたり、前回の話題に触れたりする」ことも効果的です。
これにより、乗客に特別感を与え、親しみやすさが増すため、「またお願いしたい」と感じてもらいやすくなります。
加えて、乗客が好きなルートや好みの温度、音楽があれば、それを覚えて対応することで細やかな配慮が伝わり、乗客の満足度がさらに向上します。
信頼を得るためには、「約束を守る」という基本的な姿勢も忘れてはなりません。
例えば、到着予定時刻や待機場所などの取り決めを守り、乗客を待たせないことが大切です。
このように、誠実な対応を心がけることで、長期的な信頼関係が築かれ、リピーターからの指名予約につながります。
私が勤める福岡市のタクシー会社の事例2:三角さんの場合
三角さんは74歳の昼勤務の運転手さんです。三角さんはマメな人で長年の間誰がどの時間帯にどこまでタクシーを利用するかという情報を記したノートを作っています。
昼勤務とはいえ毎日約3万円ほどの売り上げ(運収)を上げる三角さんの成功の秘訣はこれです。
このノートに記載した情報を元に同じ時間帯に同じ場所を流していると無銭で配車依頼がかかります。すると、毎回同じ三角さんがお迎えに来るとお客様と親しくなります。
これを機縁に指名予約となるそうです。
三角さんの指名予約のお客様の中には週に2度ほど福岡市から久留米市まで往復される方がおられるそうで、この指名予約がある日は三角さんの売り上げはこの乗車だけで約3万円となります。
予約が取りやすくなるためのスケジュール管理と対応方法
指名予約を増やすためには、効率的なスケジュール管理と対応方法をしっかり整えることが重要です。
まず、基本的なポイントとして、自分の勤務日や空き時間を常に把握しておきましょう。また、親しくなったお客様と電話番号やメールアドレスの交換が可能なら事前にお互いのスケジュールを知らせることができます。
これにより、突然の予約依頼にも迅速に対応でき、乗客からの信頼度が高まります。
特にピーク時間や混雑が予想される時間帯を意識し、その時間に指名予約が集中しないよう、スケジュールに余裕を持たせる工夫が必要です。
また、スマートフォンのカレンダーアプリやタクシー会社の専用システムなどを活用し、スケジュールをデジタルで管理することも効果的です。
これにより、スケジュールをいつでも確認できるだけでなく、予約時間が近づくと通知が来るため、二重予約や予約の抜け漏れを防ぐことができます。
さらに、変更やキャンセルが生じた場合には、すぐにスケジュールを更新する習慣をつけましょう。
対応方法においても、乗客からの予約依頼を丁寧かつ迅速に受け付けることが大切です。
例えば、指名予約のリクエストがあった際にすぐに返答することや、希望の日時に対応が難しい場合は代替案をすぐに提案することで、乗客にとって安心感のある対応が実現します。
スケジュール管理と対応を徹底することで、信頼性と利便性が高まり、指名予約を取りやすいドライバーとして選ばれやすくなるでしょう。
参考記事:タクシー運転手必見!地域知識で顧客満足度を劇的に向上させる方法
私が勤める福岡市のタクシー会社の事例3.:私の場合
私はまだ勤務歴が浅いので定期に指名予約をしてくれるお客様はいませんが、外国人を含めて次に福岡に来るときは是非私に観光案内をしてほしいと言ったお客様がいます。
その事実は下の記事を参考にしてください。
効率よく売り上げを上げるためのエリア選定と指名予約の活用術
まとめ
・指名予約はタクシー運転手の収入の安定確保になると同時に新規顧客の開拓となる。
・指名予約を獲得するのに一番必要なことは顧客との信頼関係の構築です。
・必要なスキルとしては、安全な運転、丁寧な言葉遣い、気配り、道順や道路情報の知識、明るさや滑舌の良さなど。
・時間を掛けて誰がどの時間帯にどこまでタクシーを利用されるかという情報をまとめ、その時間帯にタクシーを流すと予約配車(無線)で同じお客様を乗せることになり親しい関係を築ける。これが指名予約に繋がる。