会社名 | 定年年齢 | 延長条件 |
---|---|---|
東京タクシー | 65歳 | 運転経験が豊富な場合は70歳まで |
日本交通 | 60歳 | 本人の希望と会社の判断により5年まで延長可能 |
日本交通社 | 63歳 | 健康状態に問題がなければ65歳まで |
大和自動車交通 | 65歳 | 経験豊富な運転手は70歳まで |
このように、各社とも運転経験やスキルなどを考慮し、一定の条件の下で定年年齢を延長する制度を設けているのが一般的です。
ただし、法令上の義務ではなく、各社の裁量によって定められているため、実際の運用は会社によって異なります。
2)中小タクシー会社の定年制度の傾向
- 定年年齢: 60歳から65歳が一般的
- 延長制度: 健康状態や運転経験を考慮し、70歳前後まで延長する場合が多い
- 柔軟な運用: 大手ほど定型化されておらず、個別の事情に応じて判断される
- 労働力不足: ドライバー不足が深刻なため、定年年齢の引き上げや柔軟な対応が求められている
具体的な事例としては:
- A中小タクシー会社: 定年を60歳とするが、70歳まで継続雇用も検討
- B中小タクシー会社: 定年を65歳とし、健康状態良好な場合は70歳まで勤務可能
- C中小タクシー会社: 定年制度はなく、個別の事情に応じて柔軟に判断
このように、中小企業ではより柔軟な対応が求められており、ドライバー不足への対策として定年引き上げなどが進められています。
ただし、一概に一般化するのは難しく、各社の実情に合わせた運用がなされています。
私が勤める福岡市のタクシー会社の定年制度をご紹介
私が勤める福岡市のタクシー会社は現在時点で福岡氏では最も企業歴が長いタクシー会社です。
今までもこのタクシー会社の良さをいろいろと述べてきましたが、今朝改めて会社に確認した定年制度の内容をご紹介します。
・正社員の定年は60歳。定年と同時に退職金が支払われます。
・本人が希望すれば、その後は65歳まで嘱託として勤務できます。給料、有給などの諸手当は正社員と変わりありません。
・また本人が希望すれば、65歳を過ぎても嘱託として勤務可能ですが、一年ごとの雇用契約となります。給料、有給などの諸手当は正社員と変わりありません。
・上の条件で75歳まで勤務可能ですが、75歳からも勤務を希望する場合は家族の同意書が必要なのと、毎年の認知症検査が義務付けられています。
・また、75歳になると、日勤(昼間の勤務)の場合、それまで月に24日勤務だった勤務日数が16日勤務に制限されます。
で、上限は?という話ですが、現在年齢の上限はありません。つまり、定年がないということ。
要は、本人が一定以上の健康を保ち運転技能に問題なければ、とりあえずはタクシー運転手としての勤務は可能ということになります。
定年がない職業は個人事業主以外にはあまりないかと思いますが、人材不足に悩むタクシー会社にとってはまだまだちゃんと現役で働ける運転手さんは手放したくないということでしょう。
まとめ
- タクシー業界の高齢化: タクシードライバーの平均年齢は年々上昇し、2023年には60歳を超えました。全ドライバーの約40%が60歳以上です。
- 法定定年年齢: 道路運送法には具体的な年齢上限はなく、個人タクシーの開業や更新に関する年齢制限は国土交通省のガイドラインや地方自治体の規定に基づいています。
- タクシー会社ごとの定年制度: 大手タクシー会社では、定年を65歳とし、運転経験や健康状態に応じて延長する制度が一般的です。中小企業ではより柔軟な対応が求められています。
- 高齢ドライバーの現状: 高齢ドライバーの割合は増加しており、2023年には60歳以上が30.9%、65歳以上が15.7%となっています。
- メリットとデメリット: 高齢ドライバーは豊富な運転経験と知識を持ちますが、体力面や技術面での課題もあります。
- 福岡市のタクシー会社の例: 福岡市のタクシー会社では、定年は60歳で、その後も希望すれば75歳まで勤務可能です。75歳以降も健康状態が良ければ勤務が続けられます。