​【一時停止は「0.5秒」でも違反】運転のプロが解説!多くの人が知らない『うっかり交通違反』10選

運転うっかり違反 【トラブル・事故回避】現場で役立つ実践的対応ガイド

​はじめに:その運転、もしかしたら違反かも?

​毎日何気なく運転しているつもりでも、意外な落とし穴にはまっているかもしれません。特に、交通ルールは細かく、曖昧に記憶しているものも多いはず。「これくらい大丈夫だろう」という油断が、思わぬ違反につながってしまうことも…。

​今回は、長年タクシー運転手として街を走り続けてきた私が、多くのドライバーが誤解しがちな「うっかり交通違反」を厳選して10個ご紹介します。知らなかったでは済まされない、安全運転のためにぜひチェックしてみてください。

​1. 一時停止は「止まったふり」じゃダメ!【完全停止の義務】

​教習所で必ず習う一時停止ですが、「一時停止線で少し減速しただけ」「0.5秒くらい止まっただけ」というドライバーをよく見かけます。しかし、これは明確な違反です。

道路交通法では、一時停止標識のある場所では、車両が完全に停止し、安全を確認できる状態になるまで停止し続けなければならないと定められています。タイヤが完全に止まっていない状態や、停止線を超えての停止は違反となる可能性があります。

2. ​黄色信号は「進め」じゃない!【原則停止の義務】

黄色信号は「注意して進め」という合図ではありません。原則として、安全に停止できる場合は停止しなければなりません。

​もちろん、急ブレーキをかけると後続車が追突する危険があるなど、停止することでかえって危険が生じる場合は進行できます。しかし、「間に合わないかもしれないけど、行っちゃえ!」という判断は非常に危険であり、信号無視となる可能性が高いです。

​3. ドア開放、後方確認怠ると違反!【安全確認義務】

​降車時に後方確認を怠り、後続の自転車やバイクと接触する事故は後を絶ちません。運転者は、乗降のためにドアを開閉する際、他の交通に危険を及ぼさないことを確認する義務があります。

​これは運転手だけでなく、同乗者がドアを開ける際も同様です。後方確認を怠ったことが原因で事故が起きた場合、運転者が責任を問われることがあります。

4. ​駐停車禁止場所、意外と多い!【場所の確認を怠ると違反】

​「ちょっとだけだから」「すぐに戻るから」と、駐停車禁止場所に安易に車を停めてしまうのは危険です。駐停車禁止の標識だけでなく、バス停や消防水利の付近、横断歩道や自転車横断帯とその手前5メートル以内など、法律で駐停車が禁止されている場所は意外と多くあります。

​標識がない場所でも、法律で禁止されている場合があるので注意が必要です。

5. ​歩行者優先は絶対!【横断歩道での義務】

​横断歩道は歩行者優先が大原則です。歩行者が横断しようとしている場合や、横断している場合は、必ず一時停止して道を譲らなければなりません。

​「歩行者がいないから」「まだ渡り始めていないから」といった自己判断は禁物です。歩行者の安全を第一に考えた運転を心がけましょう。

6. ​ライトの点灯、暗くなってからじゃ遅い!【灯火義務】

​ヘッドライトの点灯義務は、日没後だけではありません。雨の日や霧の日など、視界が悪い状況下では、早めの点灯が義務付けられています。

​薄暮時やトンネル内なども同様です。自分の存在を周囲に知らせ、視界を確保するためにも、状況に応じた適切なライト点灯を心がけましょう。

​7. 合図なしの車線変更・右左折は違反!【合図不履行】

車線変更や右左折を行う際は、3秒前を目安に合図(ウインカー)を出すことが義務付けられています。合図を出すのが遅れたり、全く出さなかったりすると違反になります。

​また、合図を出すだけでなく、後方や側方の安全確認をしっかり行うことも重要です。

​8. 高速道路の追い越し車線は走り続けると違反!【通行帯違反】

​高速道路の追い越し車線は、あくまで他の車両を追い越すための車線です。追い越しが完了したら、速やかに走行車線に戻る必要があります。

追い越し車線を走り続ける行為は「通行帯違反」となり、取り締まりの対象となります。

9. ​バックでの一方通行進入はNG!【通行禁止違反】

​冒頭のニュースにもあったように、一方通行の道路をバックで進入する行為は、進行方向に対して逆向きに進んでいるため、**「通行禁止違反」**となります。「少しだけだから」「すぐに戻るから」といった安易な考えは危険です。

​10. 標識の見落としは言い訳にならない!【標識遵守義務】

​「標識に気づかなかった」「見落としていた」というのは、交通違反の言い訳にはなりません。運転者は、道路標識や道路標示をしっかりと確認し、その指示に従う義務があります。

​運転中は常に周囲の状況に注意を払い、標識を見落とさないように心がけましょう。

参考記事:「もしも」の時に慌てない!70歳現役が教えるタクシー事故の初期対応の基礎知識

​まとめ:安全運転は正確な知識から

​今回は、多くのドライバーがうっかり犯してしまいがちな交通違反を10個ご紹介しました。これらのルールをしっかりと理解し、安全運転を心がけることが、事故を防ぎ、快適なドライブを楽しむための第一歩です。

​「知らなかった」で済まされないのが交通ルールです。常に最新の情報を学び、安全な運転を心がけましょう。

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