こんにちは。タクシー歴7年、現在70歳の現役ドライバー、ヤヌスです。
この記事でわかること
- 入社後に後悔しやすい“落とし穴”とその回避法
- タクシー会社選びで絶対に外せないチェックポイント
- 体験談から学ぶ「見落としがちな盲点」
- あなたに合った会社を見つけるための質問リスト
3社経験した私の「こんなはずじゃなかった」体験
では、私が経験した3社のタクシー会社のことを簡単にお話ししておきます。
1社目:観光ドライバーに惹かれて入社したが…
「観光タクシー」と聞いて、人と会話しながら楽しく働けそうだと思って入社。ところが実態は毎日ひたすら流し営業。
観光とは無縁の、駅待ちと繁華街のぐるぐる回り。初月は1日平均売上が1万円に届かず、疲労と焦りだけが積み重なりました。
2社目:知人紹介で「アットホーム」を信じてしまった
「うちはアットホームでみんな優しいよ」という知人の言葉を信じて転職。
しかし、入ってみると有給休暇は取れず、休みの相談もスルー。戻ってくれば売上だけ見られる日々に、精神的にもすり減っていきました。
3社目:現在の会社でようやく出会えた“本当の働きやすさ”
現在の会社は、入社前に職場見学を受け入れてくれ、実際に現場の雰囲気を確認できました。
有給も取れるし、シフト変更もほぼ希望通り、先輩も相談に乗ってくれる。会社全体に共通で公平なルールと乗務員の裁量自由の境界線が明瞭で「ここなら長くやっていける」と感じました。
ベテランの内勤者が常に親身なサポートをしてくれ、流しエリアのアドバイスや無線対応のコツや稼ぎ方を丁寧に教えてもらえました。
なぜ「こんなはずじゃなかった」が起きるのか
タクシー会社は、求人票や面接時の説明だけでは判断できない部分が多く、思っていた環境と違っていたというケースが後を絶ちません。
中には、見学を受け入れない会社や、都合の悪いことは曖昧にごまかすようなところもあります。
- 募集内容と実際の業務内容が違う(観光ではなく流しメイン等)
- 「有給OK」と言いながら実際は取りにくい
- 配車や歩合の配分に偏りがある
- 新人研修が形だけでフォローがない
- 無線が強いと聞いていたが、実は流し営業中心だった
タクシー業界は求人の出し方に自由度が高く、会社によってはオーバートーク気味の表現も見られます。
「未経験歓迎」「初月から30万円も可能」といった文言に惑わされず、冷静に見極める目が必要です。
入社前に必ず確認!タクシー会社のチェックリスト
以下の5項目は、入社前に確認しておきたい基本的なチェックポイントです。
- 仕事内容:観光・無線配車・流しの比率。現場の先輩にも直接確認を。
- 労働環境:有給取得実績、残業時間、休憩の取りやすさなど。
- 雰囲気:営業所の空気、管理者や先輩の対応、雑談のしやすさ。
- 給与体制:歩合率、固定給とのバランス、研修期間中の保証給。
- 勤務形態:隔日勤務・昼日勤・夜日勤の選択肢、柔軟なシフト調整ができるか。
面接・会社見学で使える質問リストとチェックポイント
面接や会社見学の際には、以下のような質問をしておくと良いでしょう。
質問に対する反応や答え方から、会社の透明性や風通しの良さも見えてきます。
*第一印象や肌感覚は軽視できません。違和感があれば、一度冷静に立ち止まるのが大事です。
- 実際の業務内容は募集内容と同じですか?
- 有給休暇やシフトの変更は希望通り取れていますか?
- 新人研修はどのような形で行われますか?
- 1年目の平均月収や年収はどの程度ですか?
- 何かあったときに相談できる体制は整っていますか?
- 繁忙期や閑散期の配車の偏りはありますか?
参考記事:【元ブラック企業社員が語る】タクシー会社の「ホワイト企業」を見抜く10の視点
チェック項目 | 確認ポイント |
---|---|
清潔さ | 車内・外装の掃除状況。臭いや雑然さがないか。 |
営業所の雰囲気 | 挨拶の有無、管理者や乗務員の表情、会話の自然さ。 |
休憩スペース | 狭すぎないか。備品や過ごしやすさはどうか。 |
点呼・出庫時の流れ | バタついていないか。声かけや説明の雰囲気。 |
無線配車の頻度 | リアルタイムでどのくらいの配車依頼が来ているか。 |
新人サポート体制 | 同乗指導・質問対応の実例、担当者との距離感。 |
まとめ:会社選びは“自分の人生を大切にする”第一歩
タクシー業界は年齢や経験に関係なく活躍できる業界ですが、会社選びで間違うと「心身をすり減らす」ことにもなりかねません。会社選びに妥協は禁物です。
私自身、2度の失敗を経て、ようやく安心して働ける会社に出会えました。
求人情報だけでなく、現場の空気・人・ルールを自分の目で確かめてください。
この記事が、あなたの不安を少しでも減らし、安心して新たな一歩を踏み出す手助けとなれば幸いです。
