タクシー運転手の違反ワースト5|免停=廃業の現実と回避策をプロが解説

タクシー運転手が陥りやすい違反ワースト5。 タクシー乗務の現場で役立つ実務集

こんにちは、現役ドライバー歴7年、70歳のヤヌスです。

タクシー業務は、売上を上げるためにどうしても「止まってはいけない場所」「急いでいる時」で運転せざるを得ない瞬間があります。しかし、プロにとっての交通違反は、一般ドライバーよりもはるかに重いリスクを伴います。

なぜなら、**免許停止(免停)はそのまま「廃業・無収入」に直結する**からです。

この記事では、私が長年の経験から見てきた、タクシー運転手が最も陥りやすい違反と、その具体的な罰則を解説します。さらに、万が一違反点数が溜まってしまった場合の**「免停を回避・短縮するための最後の手段(意見の聴取、講習)」**についても詳述します。

この記事でわかること(免停回避の知恵):

  • ・タクシー運転手が陥りやすい違反ワースト5(点数・罰金付き)
  • ・免停のボーダーラインと、行政処分までの流れ
  • ・免停を回避・短縮するための「意見の聴取」と「社会奉仕」のリアルな実態

1. タクシー運転手が最も陥りやすい「違反ワースト5」

売上を意識した行動が、結果的に違反につながってしまうのがタクシー業務の難しいところです。特に頻度が高い違反とその罰則を把握しておきましょう。

違反名 点数(減点) プロの心得(ヤヌス流)
① 駐停車禁止場所等での停車(客待ち・休憩) 2点
(罰金 10,000円~15,000円)
客待ちの定番違反。特に**交差点付近や消防署周辺**は絶対に避けること。少しの移動でリスクは下げられる。
② 携帯電話使用等(通話・操作) 3点
(罰金 18,000円)
運行中のナビ操作や電話は論外。**安全運転義務違反**とセットで重罰になるケースが多い。必ず停車してから操作すること。
③ 信号無視 2点
(罰金 9,000円~12,000円)
「黄色で突っ込む」は絶対にやめること。時間ロスより事故・違反のリスクの方が遥かに重い。
④ 速度超過(20km/h未満) 1点
(罰金 9,000円~15,000円)
1点の積み重ねが命取りになる。特に夜間や早朝の幹線道路は、レーダー取締りに注意。
⑤ 整備不良 1~2点
(罰金 7,000円~15,000円)
テールランプ切れ、タイヤの溝不足など。運行前の日常点検を怠らないこと。プロとしての自覚を持つ。

2. 免停の仕組みと「失業リスク」回避のロードマップ

違反点数は過去3年間で累積され、免停の基準は累積点数によって決まります。特に新人ドライバーは過去の点数が残っている場合があり注意が必要です。

2-1. 免停のボーダーラインと行政処分

累積点数が以下の基準に達すると、意見の聴取(聴聞会)の機会が与えられ、その後、免停処分が決定します。

  • 免停(前歴なし):累積6点~14点で処分。6点で30日間の免停。
  • 免許取り消し(重処分):累積15点以上で取り消し処分。

2-2. 違反をしても諦めてはいけない「意見の聴取」

免停処分が通知された際、処分を決定する前に行われるのが「意見の聴取」です。ここで以下の点を論理的に主張できれば、処分が軽減される可能性があります。

  • プロとしての影響:家族の生活を支えるための職業であり、免停になると生活が困窮することを具体的に説明する。
  • 反省と対策:違反行為を深く反省し、再発防止策(ドライブレコーダーの装着、会社での安全講習受講など)を具体的に提示する。

3. 免停回避・期間短縮のための「講習と社会奉仕」

免停処分が決定した後でも、処分を軽減するための手段が残されています。

3-1. 免許停止処分者講習(短縮講習)

免停期間の短縮を希望する場合に受講する講習です。

  • 講習内容:座学、運転適性検査、実車指導など。
  • 期間短縮30日の免停の場合、講習を受けることで最短で1日で免停が終了し、免許が返還される可能性があります(短縮率は講習の成績による)。費用は高額ですが、早期の職場復帰のために受講すべきです。

3-2. 社会奉仕活動の可能性(意見の聴取時)

免停の処分を決める「意見の聴取」の場で、「地域の交通安全活動への参加」などの社会奉仕を申し出ることで、「真摯な反省」と見なされ、処分が軽減されるケースがあります。

  • 具体例:地域の幼稚園や学校での交通安全指導へのボランティア参加などを提案する。
  • 注意点:これは必ずしも保証された手段ではありませんが、プロの職業意識を示す有効なアピール材料となります。

🚨 まとめ:プロの違反は「信頼」の損失

タクシードライバーにとって、違反は罰金や減点だけでなく、会社からの信用、そしてお客様からの信頼を失う行為です。

特に「駐停車禁止」や「携帯電話」といった違反は、プロ意識の欠如と見なされます。常に「プロの自覚」を持ち、安全第一の運行を徹底しましょう。

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