(最終回)【燗酒のすすめ】

2016.03.07

【燗酒のすすめ】

 

 

お弁当と日本酒を愛する皆さま、こんにちは。

 

 

赤城おろしが吹きすさぶ群馬県にも梅の花が咲き始め、いよいよ春の足音がもうすぐそこまで聞こえているようです。」

 

 

春のお酒といえば、桃の節句の白酒に、桜を眺めながらの花見酒。

 

ふんわりとしていて淡く優しいお酒のイメージですよね。

 

ちなみに、童謡「うれしいひなまつり」にも出てくる「白酒」とは、「甘酒」のことではないって知っていましたか?

 

 

甘酒・・・ご飯に米麹を混ぜて保温し、米に含まれるデンプンを糖化させたもの。アルコールは含みません。

 

 

 

白酒・・・蒸したもち米に味醂や米麹等を加えて仕込み1か月程度熟成させた後、すりつぶしたもの。

 

 

 

酒税法ではリキュール類に分類され、アルコールを含みます。

 

 

ということで、甘酒かと思って白酒をグイグイ飲んでしまうと、

 

赤いお顔の右大臣のようになってしまいますので気を付けましょう。(ま、それも楽しいですけどね。)

 

 

 

 

そして、ふんわり桃色のイメージからほど遠い私はといえば、

 

最近、日本酒好きの仲間二人と共にこんな会を開きました。

 

念のため言っておきますが、アルバイトを募集する会ではありませんよ。燗酒の会です。

 

 

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幅広い温度帯で楽しめるのが日本酒の魅力の一つですが、酒本来の甘みや旨みがさらにふくらむのがお燗酒。

 

冷たい状態では現れきれていなかった風味が、温めることでグググと増すタイプのお酒を、

 

「燗映え」する酒、「燗上がり」する酒、と呼んだりもします。

 

 

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体が温まるとか、悪酔いしずらいとか、血行が良くなるとか、

 

 

日本酒を温めて飲むことの効用については、

 

 

ネットでもたくさん出てきますのでこちらではあえて明記しませが、ご興味のある方はぜひ見てみてください。

 

 

私は効能云々よりも、温かくて美味しくてホッとするので燗酒が大好きです。

 

 

 

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イベントでご協力いただいたのは、局地的ブームを巻き起こした“鴨中”の記事でもお世話になった、

 

 

群馬県桐生市にある隠れ家的お蕎麦屋さんの「みさき」さんです。

 

http://oh-bento-labo.com/menberblog/2015/12/16/123

 

 

群馬県でも筋金入りの酔っ払い・・・じゃなかった、

 

 

日本酒好きの三人が企画する「SAKEスリーピース」というイベントなので、

 

 

いつも「3」をテーマに内容を決めているのですが、

 

 

今回は、北海道・東北・関東の三つの地域から、お燗をして美味しいお酒を集めよう、ということになりました。

 

 

もう、どの地域もそれぞれ美味しいお酒があって迷っちゃう♪

 

 

ちなみに私が担当したのは、生まれ故郷である北海道のお酒。左端の三本です。

 

 

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お料理は、「みさき」の大将が燗酒に合うようにと腕をふるってれました。

 

季節感を大切に、素材を無駄にせず、丁寧にひかれた出汁をベースに作られた、酒飲みのための特製つまみです。

 

 

自分で作るときにも参考にしたい味がたくさんあって、作り方や味付けを何度も聞いてしまいました。

 

 

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そして今回、私がとても感動したのがこちらの柚餅子。(手前のスライス状のもの)

 

 

柚子をくりぬいて、三種類の味噌をベースに胡桃を加えた特製胡桃味噌を詰め、

 

 

それを蒸し、さらに1か月以上、寒ざらしにしてようやく出来上がるそうです。

 

 

柚子と味噌の香りが絶妙で、程よい塩味に後味はほろ苦く。

 

 

日本酒に合うのはもちろんなのですが、一口食べると何か元気になれるような気がする、

 

 

そんな不思議な底力のある食べ物だと思いました。

 

 

手間をかけた料理というのは、きっとそういう力があるのでしょう。

 

 

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1年間お付き合いいただいた「かやの酔い撮れ手帖 別誂」も、今回が最終となりました。

 

 

この間にも、家で飲み、外で飲み、勉強し、講座を開き、イベントを企画し、

 

 

多くの友たちと酌み交わし、決して少なくない時間を日本酒とともに過ごしてきました。

 

 

その中で私が考えていたのは、日本酒というのは自分の心を豊かにしてくれ、

 

 

そして間違いなく人とのつながりをも深めてくれるものだということです。

 

 

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ここ数年、特に若い世代の中で日本酒を飲む層が増えてきており、

 

 

様々なメディアでも取り上げられるようになりました。

 

 

先人たちが培ってきた叡智の結晶である日本酒が、一介のブームではなく、

 

 

この先も暮らしの酒として根付いていくことを切に願います。

 

 

1年間、こんな酔っ払いの拙い文を読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

心より感謝を申し上げます。

 

 

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金 伽倻(キン・カヤ)

唎酒師/酒匠/日本酒学講師

群馬県在住

 

 

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【日本酒に使われるお米のこと】

2016.02.09

お弁当と日本酒を愛する皆さま、こんにちは。

 

1月に積もった雪もどんどん解けてしまい、駐車場にわずかに残っている雪を名残惜しんでいる、

 

雪が大好きな前橋在住のおかっぱチビことベンラボアンバサダー・ブロガー金カヤです。

 

 

 

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いつも日本酒を飲みながら思うのですが、日本酒ってすごく贅沢なお酒ですよね。

 

米一粒に八十八の神様が宿ると言われるほど、貴重な主食を使ったお酒なのですから。

 

 

 

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酒造りには一般的に、水稲粳玄米(主食用飯米)や、酒造好適米と呼ばれる醸造用玄米が用いられます。

 

酒造好適米は、①大粒であること、②心白があること(白色不透明部分)、③タンパク質・脂肪が少ないこと、

 

④吸水率がよいこと、⑤外硬内軟性に富むこと、などの条件が必要で、生産量の限られるとても高価なお米。

 

日本酒ブームの昨今とはいえど、その生産量は原料米の約3%ほどの量にしかなりません。

 

 

 

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有名どころでは、兵庫県の「山田錦」や、新潟県の「五百万石」、長野県の「美山錦」等々。

 

日本酒を飲まない方でも、一度くらい耳にしたことがあるのではないでしょうか。

 

 

 

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また王道の酒造好適米の他にも、各県で開発された新しい品種や復活米で醸した日本酒も今はたくさんあり、

 

米の違いを多種多様に楽しむことができます。

 

酒米の場合、ワイン造りにおけるブドウのように明確な香味の違いが出るわけではありませんが、

 

それでも口に含んだ時の旨味の広がり方や、味わいの伸び方にそれぞれの個性があるんですよ。

 

 

 

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はい!そして我が群馬県はというと、

 

「舞風」「若水」などの酒米がありますよー!(←地元アピール)

 

 

 

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特に「舞風」は、群馬県で開発されたKAZE酵母を使って“オール群馬”の地酒として絶賛売り出し中です。

 

ヨロシクね!

 

 

 

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http://oh-bento-labo.com/menberblog/2015/06/29/35

(※参考記事)

 

 

ぜひ日本酒を買う機会がありましたら、使われている“酒米”にも注目してみてくださいね!

 

縁のある土地のお米が使われていたりなんかすると、きっと嬉しくなってしまうはずですよ。

 

 

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さ、今日は大根の煮物で一杯飲むことにします。

皆さんも楽しい晩酌を!

 

 

 

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金 伽倻(キン・カヤ)

唎酒師/酒匠/日本酒学講師

群馬県在住

 

【醸造酒の違いを知ろう!前編】

2015.10.19

 

こんにちは。貧乏なのに酒ばかり飲んでいるおかっぱチビこと、群馬県在住の金カヤです。

突然ですが、普段皆さんは、どんなお酒を飲んでいますか?

私自身は、日本酒→ビール→日本酒→茶色いお酒(主にウィスキー)というパターンが一番多く、
その日の気分でワインやスピリッツ系のお酒をちょいちょいと。

 

お酒は好き嫌いなく何でも飲みますが、どちらかというと主原料の味と香りがよく生きている
醸造酒のほうが好きなようです。(いまのところは)

 

というわけで、前回までは私の中に熱く渦巻いている日本酒愛をとりとめなく書いてきましたが、
こう見えて私だって日本酒学講師の端くれ、ただ飲んだくれてるわけにいかないわ!ってことで、
今回は醸造酒としての日本酒について少しふれてみたいと思います。

 

 

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 お酒はその製法によって、醸造酒、蒸留酒、混成酒の三つに大別されるわけですが、
その中で日本酒は、穀物原料の醸造酒に分類されます。

 

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穀物原料の醸造酒といえばその他にも、ビール、マッコリ、老酒等がありますね。

 

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 そしてもう一つ、果実原料の醸造酒に分類されるのがワインやシードルです。

 

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つまり、こういうことです。(超アナログ)

 

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日本における最初の酒は、縄文時代に土器の中で山ブドウが自然発酵してできたワインだといわれており、
1万年以上も前から人はそうやってお酒を飲んできたのかと思うと、何やら感慨深いものがありますよね。

 

日本酒はといえば、稲作が伝来した弥生時代に米による酒造りが始まったとされ、江戸時代には、
寒造り・段仕込み・杜氏制度の確立等、現在に通じる日本酒造りがほぼ完成していました。

 

日本酒は、ワインやビールと同じ醸造酒ですが、アルコール発酵のすすめ方に大きな特徴があります。

後編では、その違いについて書いてみたいと思います。

 

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 (後編につづく・・・)