第11章「下心あれば乙女心あり」

2018.02.19

ということで、晴れてベンラボのレギュラーメンバーの一員になった
僕の心は次第にある病に侵されていきます。それこそがSNS症候群。

別名『いいね欲しいよね病』。

本来であれば、同じお弁当男子である戦士(白山さん)、レジェンド(田中さん)、
大司教(今井さん)等のお歴々のように、きっちり自分の世界観を表現した上で、
いいねが集まるのが理想。

ところが、この方々と違って僕には致命的欠陥があります。それは「絵心ゼロ」!
それはもう酷いったらありゃしない。

 

 

 

これを見た娘が、五才の甥っ子が描いたと勘違いした程の下手くそさ。
この後に笹を書き足したがワカメにしか見えず、もはや謎の海洋生命体に
なってしまいました。

この圧倒的な絵心のなさをいかに埋め、この戦場で生き抜くことができるのか。
もう受験生かってくらい考えた。過去自分のタイムラインに上げた弁当の何に
喰いつきがいいのか。どんな弁当だとベンラボや『オベンの塔(仮名)』でいいね!
が多いか。会社の経営戦略もそれぐらい真面目に考えろよと思うくらいリサーチ&
スタディーしました。

もう池上彰かってぐらい票読みしちゃいますわ。
まあ考えるまでもなく大票田は女性陣なんですけどね。

じゃあどうすれば女性票を獲得することができるのか。
レジェンドや戦士のように多くを語らず、男らしく背中で魅せることは無理。
なで肩だし。ん? なで肩?

その時20数年前の会社の野球大会で、なで肩、柳腰で、ひょいとバットを
構えバッターボックスに立った僕に味方から「よっ! 藤娘!」のヤジが飛
んだことがフラッシュバック!

そうだその打席、センター前ヒットで打点上げたんだ。
そりゃ打てそうに見えないから、相手ピッチャーも油断するよねえ。

 

ならば、中年のおっさんがその対極である「カワイイ系」で攻めるのもありではないか。
そっち方面ではおっさんに対するハードルは低いはず。

ってな訳で「疑似女子力によるいいね誘導計画」通称『藤娘作戦』が発動されたのであります。

 

とはいえ、本当に可愛いお弁当なんて作れるわけもなく、目を付けたのは
「小細工・小道具・小ネタ」の三つ。

 

まずは小細工。最初はウインナーの木の葉切りとかミニトマトのハートとか
そんなレベルからスタート。段々コツを掴んだところで型抜き野菜にちょっと
手を加えたり、ラディッシュやリンゴの飾り切りにステップアップ。

 

 

 

 

続いて小道具。多肉植物、日めくり、直美、パンダ箸置きといった周辺装飾系
アイテムや野菜の抜き型、デザインカッター、ライスキューブ(戦士より拝受)
などの造形アイテム。
さらには飾り蒲鉾、梅シート、五色ぶぶあられなどの装飾食材まで、
実に多くの小道具を実践配備。

 

 

 

 

最後に小ネタ。これは小洒落た感じのレシピね。
代表的なのはハッセルバックとかワンパクサンドとかガトーインビジブルとか、
もう「ただ言ってみたかっただけ~」みたいなヤツ。昼休みなんか、時間いっぱい使って、
そういうのネットで探してたりして。

 

 

で、それが楽しくなっちゃって、もう頼まれてもいないのに自然とそっち方向に
どんどん進んじゃって、自分でももう止められなくなっちゃって。

まあそんな感じで女性票欲しさの下心満載のおっさんに、
珍妙な乙女心が芽生えた次第でございます。

 

 

タラタタッタタッタ~♪

たかだは やまいに かかった

たかだは ふじむすめを おもいだした

たかだの こざいくが 5あがった

たかだの こどうぐが 8ふえた

たかだは こねたを つかった

たかだに おとめごころが めばえた

たかだの しょくぎょうが オネエになった

 

第8章「オベンの塔」

2017.11.16

オベンの塔(某弁当愛好家用アプリ)はベンラボと違い、
ハンドルネームによる『匿名』制です。基本的には各人の
記録用であり、ごく限られた字数のひとこと欄があり、
使用したレシピのリンク貼ることで、他のユーザーと
レシピの共有ができます。また他の人の投稿には☆
(FBのいいねに相当)を付けることはできてもコメントは
書き込めない仕組みです。

アカウントを取得して他の方々のお弁当を見、世界の

広さを思い知りました。フラワーアレンジメントか宝石
箱かのような美しい盛込み弁、シックな大人弁、可愛い
ファンシー弁、キャラ弁、質実剛健男子弁、….多種多様
な形態と独自の世界観がそこにありました。もちろん
すごい弁当だけではなく、僕のような初心者や純粋に
記録用という方もいらっしゃいます。

 

 

気後れしながらも匿名という気安さから投稿を開始しましたが、
当然ながら全然☆がつきません。良くてせいぜい7~8個くらい。
本人も「ちょっとなあ」と思う時だと1~3個というシビアな世界。

 

 

 

 

それでも上級者の詰め方やレシピを参考に続けていくうち、☆の数は
10、20と増えていきました。そして数か月が経ったある日、ある方の
ひとこと欄に「○○(僕のハンドルネーム)さんの美味しそう」という
のを見つけ、歓喜の雄叫びを上げました。そのコメント以降、☆の数は
急激に増え、50個を超えはじめたちょうどその頃、僕は一人の戦士と
めぐり会うことになるのであります。

 

 

タラタタッタタッタ~♪

たかだの レベル があがった

たかだは ほしのかたまり をてにいれた

たかだの じょしりょく が2あがった

たかだの じしん が3あがった