リーンなパン

2016.02.29

こんにちは

 

第1期ベンラボアンバサダー&ブロガーの、坂本 静です。

 

 

パンときどきお菓子、12回目、今回のテーマは、「リーンなパン」です。

 

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前回は、ぱんびーののお菓子「パウンドケーキ」にスポットを当てましたが、今回は、お食事パン。

 

その中でも「リーンなパン」を取り上げてみます。

 

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さて「リーンなパン」とは何ぞや?

 

うちの工房でもお世話になっております、日本ニーダーさんのHPによりますと、

 

【リーンなパン】とは…

 

「簡素な」「脂肪のない」という意味で、粉・水・塩などの基本材料を中心として作られたパンの種類。

 

一般的に、フランスパンなどの食事パンは料理との相性が良いように、リーンな配合になっている。」とのこと。

 

(※日本ニーダーHP「パンの用語」より:https://kneader.jp/)

 

反対に、バターロールやブリオッシュなど、砂糖や卵、牛乳やバターがたくさん入っているようなパンは、

 

【リッチなパン】ということになります。

 

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ドイツやフランスなどのパン屋の店先に並ぶパンは、細長いフランスパン=バゲットや、

 

ごつごつとした丸いカンパーニュやドイツパンなどが多く、よくある外国映画のシーンなどでも、

 

紙袋に入ったパンを持ち歩く姿をよく見かけますよね。

 

パリの街角のカフェで、濃い珈琲にミルクがたっぷり入ったカフェオレにクロワッサンを頬張る、

 

そんなイメージがあります。

 

特にフランス発祥のパンが多いそうで、フランス人が、小麦粉本来の香りや風味を好み、

 

あまり余計な材料を入れて、小麦粉の良さを損なわない事がベストだと考えられているからで、

 

フランスだけでなくドイツやイギリスなどの周辺の国々でも同じような傾向が見らるのだそうです。

 

(※パンの図鑑:http://www.bread.jp.net/lean.php「リーンなパンの種類」参照)

 

 

まぁ、クロワッサンやブリオッシュなどは、バターをふんだんに使っているので、

 

リーンとは呼べないですけど、ヨーロッパなどのパンを主食とする国々では、

 

こういったリーンなパンが主流と言われています。少なくとも、

 

日本で好まれている食パンや柔らかい種類のパンは、あまり見かけることが無いそうです。

 

 

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ということで、日本にはそんなリーン&リッチなパンが豊富に売られている訳ですが、

 

我がぱんびーの の、パンの中でも「リーン」に属するパンを取り上げてみます。

 

 

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1.パン・ド・カンパーニュ

 

  「田舎パン」と言う意味です。

 

 先ほどの「パンの図鑑」サイトによると、

 

郊外からパリへ人々が売りに来ていたことから、こう呼ばれました。

元々は、果物などについている野生の酵母から作った【ルヴァン種】から作られたようですが、

 

今では一般的な酵母で作られたものも増えているとか。

 

 

 私は、フランスタイプの粉(または強力に薄力粉をブレンド)に強力粉とライ麦粉を配合していますが、

 

ライ麦の入らない物もあるので、まちまちですね。

 

 

 ぱんびーので現在作っているのは、こちらの定番の胡桃入りの他に、チーズ、甘夏&チーズの3種類です。

 

 

胡桃のカンパーニュ

 

 

 

ちなみに、私が好んで食べるのがこの胡桃入りですが、スライスしてサンドイッチにも合いますし、

 

オリーブオイルと塩を少しつけて食べるのもまたワインにとても良く合うのです。

 

こちらのように、お弁当に、サンドイッチもいいですね。

 

 

 

カンパーニュのサンド

 

 

 

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2.イングリッシュマフィン

 

 

イングリッシュマフィン

 

 

 その名前の通り、もとはイギリス発祥でしょう。

 

 実は、私がパン作りと出会った一番最初のパンが、このイングリッシュマフィンでした。

 

私のパン作りの大先輩でもある姉が、家で作ってくれたのが始まりです。

 

 

 その頃は、金属のセルクル(丸い輪っか)など無かったので、牛乳パックを輪切りにし、

 

アルミ箔を周りに巻いてセルクルの代わりにして、発酵させ焼き上げたものです。

 

当時は、苫小牧駅にあった「サンジェルマン」で販売されており、姉がよくお土産に買って来てくれました。

 

 

周りにぐるっとフォークを差し込んで、厚みを二つに割り、

 

軽くトーストしてマーガリンと苺ジャムを塗って食べるのが大好きで、

 

ずいぶん食べてしまった思い出があります(笑)

 

 フランス粉を使っていますが、丸めなおした後に、周りにコーングリッツ(トウモロコシの粉)を

 

塗してリングの中に入れて発酵させ、上に天板をのせて焼き上げるので、あのような平たい形になります。

 

 

 さて、このイングリッシュマフィンですが、この様にトーストにする他、サンドイッチにも便利です。

 

私は、きんぴらごぼう+豚の生姜焼きや、チキン南蛮+生野菜などのサンドイッチにするのが好きで、

 

よく娘のお弁当に持たせたりもしました。

 

 

 夫は、周りの粉が落ちるからと言ってあまり好みませんが…。

 

 

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3.ミニバゲット&プチフランス、ソフトフランス、クッペ

 

 

ミニバゲット

 

 

フランスの家庭で一番よく食べられているのがフランスパン、だそうですが、

 

日本でも、レストランや食事の席でよく登場しますね。最近では、

 

「ラスク」の原料としてもお馴染みなので、食事に限らずお菓子にも使われています。

 

 

小麦粉と塩、それにお砂糖が少々、といった配合なので、そのままの美味しさはもちろんのこと、

 

いろんなお料理の味付けの邪魔をすることも無いので、食事の席に登場することが多いのでしょう。

 

カンパーニュと同様に、肉や油との相性も抜群だと思います。

 

フランスパンについてはこれ以上の説明は不要ですね。

 

 

実は…

 

 

パン屋になる以前は、フランスパンを作るのが苦手でした。

 

最初の頃、上手に作れなかったので、それ以来苦手意識があって作れなかったのです。

 

 

それでも、店を始めるようになり、今使っている【白神こだま酵母】の生酵母と出会ってから、

 

また作ってみよう、と思い始めたのです。

 

 

パン屋と名乗るからには、フランスパンだって焼かなければ、、と(笑)

 

 

10数年前には苦手で諦めてしまっていた、フランスパンでしたが、とりあえず、

 

2割普通の強力粉を配合したソフトフランスを作り始めてみると、

 

数本のうち1~2本は良い感じに焼けて、食べてみるとなかなか美味しくできていました。

 

そんなフランスパンでも、お客様は美味しいと召し上がって下さり、

 

フランスパンを求めていらっしゃる方も増えていきました。

 

 

それに気をよくして、毎回焼き続け、回を重ねるごとに見た目もそれらしく、

 

今度はミニバゲットも少しは誇れるものができるようになって来たのです。

 

ハード系のファンも増え、昔より腕も上がっているのかな~?などと、

 

ちょっと自信を持てるようになりました( *´艸`)

 

 

 時々は、全粒粉を混ぜたり、胡桃を包んで焼いたり、多少のアレンジもしています。

 

 

最近可愛く作れるようになってお気に入りの、黒ごまクッペ。

 

 

黒ごまクッペ

 

 

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4.ザルツシュタンゲン(塩ぱん)

 

 

塩ぱん1

 

 

 数年前から日本でブームになっている、そう、塩パンのことです。

 

 

友人に「塩パンにはまってる、とても美味しい」、「作って~♪」、と、

 

何度も言われながら、この1月まで作ったことがありませんでした。というか、食べたことも無かったのです。

 

 

世間で流行していることは知ってはいて、街のパン屋の店先に並んでいるのを、

 

「あ~、あれが塩パンなんだ~」と思っていた程度でした。

 

今考えると、いけませんね、はい。自分の好き嫌いに関係なく、

 

もっと向上心を持たなければいけなかった…と反省しています。

 

 

お客様が、何を召し上がりたいのか。

 

もちろんそればかり考えていてはいい職人にはなれないのですが、

 

自分の味にこだわらず、もっと勉強し、研究し続けることが大切なんだ…と今はわかるようになりました。

 

 

少し進歩したかな?(笑)

 

 

 

それで、いろいろ調べて、試作し、私なりに美味しいと思える、ぱんびーのの「塩ぱん」を作れるようになりました。

 

今のところ、ライ麦を配合したもの、ライ麦無しのものと、フランスパン生地のものの3種類です。

 

 

3角形に伸ばした生地の中心にバターを巻き、発酵後に卵を塗って塩をトッピングしオーブンに入れます。

 

焼成の途中に中からバターが溶け出すので、焼き上がった時には空洞ができています。

 

そして下側がカリッカリに香ばしく焼き上がるのですが、食べた感じはクロワッサンや、

 

クラッカーのようにサクッと塩味のきいた食感になっています。(うちの塩ぱんの場合)

 

 

塩ぱん2

 

 

 

 

最初は岩塩をトッピングしていましたが、姉から「ゲラントの塩が美味しい」と聞き、

 

今はゲラントの塩を使うようにしました。こちらは海塩なのでこちらの方が美味しい気もしますが、

 

岩塩ももとはと言えば海の塩ですしね、どうなんでしょう。

 

色合い的には、前者の方がミネラル分が多く見えますが…。

 

 

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今回はぱんびーの の「リーンなパン」を4種類ご紹介しましたが、

 

こういうパンの話って、意外と知らないことが多いと思いませんか?私自身も、

 

その昔にパンの先生にいろいろ教わりましたが、あまり覚えていないことも多いので、

 

改めていろいろ調べたりしながら勉強をし直したいと思います。

 

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 さて、今回12回目が最後となりました。昨年の春、幸いなことに機会を頂けて、

 

【第一期ベンラボアンバサダー&ブロガー】のメンバーとして、

 

一年間【パンときどきお菓子】を担当させていただきました。

 

 

自分から、店のこと、パンとお菓子のことをどうやって語ろうか、

 

と考えたことで、改めてパン作りに向き合えた気がします。

 

 私の拙い文章に一年間お付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。

 

 

 これからは、新しく始めた【PAN VINO】のブログで、

 

この続きを綴って行きたいと思いますので、

 

今後も暖かく私と、私のお店【ぱんびーの】を見守っていてくださいね。

 

 

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最後におまけ、私のブログです。

 

一緒に暮らしている犬、ゆず(シェットランドシープドッグ)や、

 

パン&お菓子をはじめ、日々の手作りのことなどを綴っています。ぜひ、こちらもご覧くださいね。

 

 

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Shizuka Sakamoto プロフィール

 

『Handwork & Café Atelier_shizz』『パンとワインの店 PAN VINO ぱんびーの 』主宰、

 

パン職人、JHBS(ジャパンホームベーキングスクール)講師、薬膳アドバイザー

 

若い時から「パンの人」と呼ばれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パンカフェ開業までの道のり…その5

2016.02.01

こんにちは。

第一期ベンラボアンバサダー&ブロガーの、坂本 静です。

 

一年が経つのが早いですね~

パンときどきお菓子も、もう11回目?

 

『パンカフェ開業までの道のり…その5』

 

 

今回のテーマは、パウンドケーキと、パンカフェオーナーの一日、です。

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今回は、ぱんびーの の焼き菓子メニューから、

パウンドケーキをピックアップします。

 

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2番目の姉に教わって、初めて作った「カトルカール」のケーキです。

では、「カトルカール」とは?

 

【フランス語で、quatre-quarts】

「4分の1が四つ」の意味で、小麦粉・バター・卵・砂糖の四つの材料が、

全分量の4分の1ずつなのでそう呼ばれています。

 

一般的にはパウンドケーキのことですが、その「パウンド」というのも、

その4つの材料を1ポンドずつ使用して作るからなんですね。

 

※1ポンドは約450g。業務用なんかで販売されているバターがちょうどその重さです。

 

教わったレシピがあるのですが、いつのまにか自分好みにアレンジ

 

何種類かのスタイルのケーキになりました。

そのいくつかをご紹介しますね。

 

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まずは、ぱんびーの一番人気から。

 

No.1:甘夏&チョコ

 

ココアたっぷりの生地に、自家製の甘夏みかんピールとチョコチップが入っています。

これが大好き♪という方も多いです。ちなみに、息子のお嫁さんも大好きだそうです。

 

甘夏&チョコ

 

 

 

No.2:抹茶

 

 

抹茶がかなり多めで、自家製の小倉餡を生地に練りこみましたが、栗の渋皮煮入りも美味しいです。

 

 

小倉抹茶

 

No.3:フルーツ

 

レーズン、アップル、甘夏ピール、クランベリーなどのフルーツの香りがとってもいい感じです。

 

 

       フルーツ

 

 

そして最近のヒットは、

 

No.4:レモン+フルーツ

 

 

生地に、国産のレモン果汁をたっぷり加えました。

一口含んだ時に、レモンとフルーツの酸っぱさがじゅわっと来て美味しいんですよね♪

 

こんな感じで、クリスマスのプチギフトにも入れましたが、大好評でした(≧▽≦)

 

 

  レモン

 

 

 

どうしてこんなにふんわりできるの?と聞かれますが、

基本は、室温に戻したバターをしっかりと泡立てて、

きび砂糖と卵も混ぜるごとにしっかりとホイップすることかな?と思います。

 

また今年も新しい味にチャレンジできたらいいな。

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さて、話題を変えます。

10月に開業して以来4か月近く経過し、週に3~4回店を開けているわけですが、

そんな新米パンカフェオーナーの日常はどんなか?というと…

 

 

【AM4時:携帯のアラームで起床。】

多少ぐずぐずしたい時もありますが、そこは自分に喝を入れてベッドから出ます。

⇒今までも5時起きというのは割と日常的でしたが、1時間早いだけでも結構違います。

 

 

着替えをかき集め、バッグを携えて階下へ。

 

⇒現在単身赴任中の夫が留守の時は、ゆず姫もついてきます。

 ⇒着替えて、防寒具を羽織って、外へ。(姫のトイレのため) 

  冬は外に出るとともに除雪の必要がある場合もあり、

   その時はささっとできる範囲で雪かき作業をします。

 

その後、家に入りパン職人に変身~

髪の毛をまとめ、作業用のTシャツに着替え入店します。

 

【AM4時半~5時:作業開始】

パン工房へ入り、まずはエプロンとバンダナを装着。

鍋で湯を沸かす間に軽く清掃。

その日のラインナップ(5~10種類)を決め、工程を組み立て、生酵母、卵、

バターなど必用な材料を取りだし、作業を開始します。

 

【AM10時~10時半:開店準備】

オープン前にすべて焼き上がっているのが理想ですが、

さすがに5時間程度で焼ける範囲は限られるので、残りは開店準備を進めながら、

合間に焼き作業を入れていきます。

 ⇒カフェの清掃、テーブルセッティング、パンの陳列など。

 ⇒ここまでの間に、ゆず姫の対応も行います。(夫が在宅の時にはすべてお任せです、感謝)

 

1~2月にかけては一年で一番雪の多い季節なので、

ほぼ、夫不在の我が家の現状では、娘の協力が欠かせません。

積極的に除雪を手伝ってくれるのでとても助かっていますが、

全部自分で対応しなければならないとすると、

こうしてパンの仕込みなんかしていられないでしょう…(娘に感謝、、)

 

 

そして、

【AM11時:開店~(ゼイゼイ、、)】

例え何が中途半端だろうが、時間になったら店を開けます。

今はそうできますが、店を始めた当初は、時間に間に合わせることができずに、ずいぶんお客様をお待たせいたしました、、大変もうしわけありませんでした<m(__)m>

今でも、ばたばたしながらPOPをつけたり、口頭で説明したり、お詫びしたり、な、毎回ですけどね(笑)

 

最初は12時開店だったのを1時間繰り上げたときはそれはもう大変でした、、

 

 

たかが1時間と言うなかれ、朝の1時間でどれだけのことができるとお思いですか?

作業の遅い私にとってはとても大変なことなんですから( *´艸`)

 

冬になって、お客様の出足もゆっくりになったので、

この後12時くらいまでの間に日替わりスープや、

メニューボードの準備、写真撮影、FBへのアップロードをします。

 

 

 

メニューボード

 

【PM17時~18時:閉店】

在庫が少ない時は、ほぼ定時に閉めますが、在庫の多い時は店を開けたまま、

片づけをしながら最後のお客様を待ちます。

 

まぁこんな感じで日々過ぎていきますね。

———

 

Q:大変ではありませんか?(質問されてませんけど(笑))

 

いえ、本当によく訊かれることですけど、最初のうちは4時に起きるのが辛かったです。

いや、最初は早起き、というか反射的に起きていたので何も感じなかったですけど、

数週間経過してからですね、だんだんと起きられなくなりました。

 

閉店後の片づけにも時間がかかったし、それから次の日の仕込みをしたりとかもしていましたしね。

疲れが溜まっても当然と言えば当然でしょう。それでも何とかやってこれたのは「気力」のおかげですか(笑)

 

それにしても、暖かいうちは良かったですが、

冬になって日の出が遅くなってからは、暗いうちに起きるのが嫌です(笑)

早く春にならないかな…。

 

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最後におまけ、私のブログです。
一緒に暮らしている犬、ゆず(シェットランドシープドッグ)や、パン&お菓子をはじめ、

日々の手作りのことなどを綴っています。ぜひ、こちらもご覧くださいね。

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Shizuka Sakamoto プロフィール

『Handwork & Café Atelier_shizz』『パンとワインの店 PAN VINO ぱんびーの 』主宰、パン職人、JHBS(ジャパンホームベーキングスクール)講師、薬膳アドバイザー

若い時から「パンの人」と呼ばれる。